ロームは3月15日、スマートフォンやタブレットなど1セルのリチウムイオンバッテリー駆動で、USB端子やHDMI端子を搭載するモバイル機器に適した昇圧DC/DCコンバータ「BD1865GWL」を開発したと発表した。

スマートフォンなどに使用されているリチウムイオンバッテリーは満充電時の出力電圧が4.2V前後だが、USBやHDMI、オーディオ用スピーカーは5Vで動作するため、動作させるには、バッテリーの出力を5Vに持ち上げる昇圧型のDC/DCコンバータが必要となる。また、モバイル機器は小型化およびバッテリーの長寿命化が求められるため、部品レベルでもさらなる小型化、高効率化が求められる。

BD1865GWLは、小型化・バッテリーの長寿命化が求められるモバイル機器に対して、アナログ設計技術を駆使することで、バッテリー放電時に下限2.5Vまで低電圧動作ができるため、一般の下限2.7V品よりバッテリー駆動時間を長くすることが可能。また、PFM/PWMモードとロームの独自のMixing PWMモードの2つの動作モードを搭載しており、PFM/PWMモード選択時には全負荷領域において90%クラスの高効率を実現している。また、Mixing PWMモード選択時には、オーディオアプリケーションで気になるスイッチングノイズによる音鳴りを防止する。さらに、1.6x1.6mmの小型ICひとつで最大2Aの出力電流に対応できるため、アプリケーションの小型化にも貢献するとしている。

同製品は2015年12月より月産50万個の体制で量産を開始している(サンプル価格 200円/個:税抜き)。

BD1865GWL