NECは3月10日、京都府京田辺市向けに、社会保障・税番号制度(マイナンバー制度)の施行に伴うセキュリティの強化策として、庁内すべての端末約700台に、指ハイブリッド認証とID/パスワードによる二要素認証ソリューションを納入したと発表した。
同市は、マイナンバーの本格運用開始に伴い、総務省が提言する「自治体情報システム強靭性向上モデル」への対応として、NECのソリューションを導入したという。
今回、導入されたソリューションは、NECの「指ハイブリッド認証技術」を中心に、ジャパンシステム製認証セキュリティソリューション「ARCACLAVIS Ways」を用いてIDとパスワードを組み合わせた二要素認証を実現する。
指ハイブリッド認証による二要素認証ソリューションでは、指紋と指静脈の2つの生体情報を利用するため、偽造や改ざんが極めて困難なほか、乾燥した指や不安定な血流などに左右されることなく、多種多様な環境でスムーズに認証できるという。
今回、ID/パスワード入力と指静脈認証の組み合わせによるログオンを1回行うことで、その後は指静脈認証だけで複数の異なるアプリケーションの利用が可能なシングルサインオン機能を構築した。
これにより、同市は従来必要だった5つの業務アプリケーション利用時にそれぞれ都度ログインする手間を軽減した。
また、情報の重要度に合わせて、シングルサインオン機能と指ハイブリッド認証機能の組み合わせを業務アプリケーション単位で使い分けることで、利便性とセキュリティのバランスを図ることもできるとしている。