NTTデータは3月10日、Wi-Fiマルチキャスト技術の実証実験を行うと発表した。12日と13日に行われる日本eスポーツ協会(JeSPA)主催「第1回 日本eスポーツ選手権大会」で、eスポーツの観戦者が試合状況に合わせて視聴画面を選択できる新たな観戦スタイルを提供する。

実証実験では、メインステージとサイドステージに備え付けたカメラの映像を多チャンネルで配信し、eスポーツ観戦の新スタイルとして、有効性を検証する。eスポーツは競技を行う個々の選手や観戦者など、複数の視点・画面が存在するため、観戦者が状況に合わせて視聴する画面を選択できるようにメリットがある。この視聴環境の提供には、動画などのファイルをさまざまなデバイスに向けて一斉配信できるWi-Fiマルチキャスト技術が適しており、親和性が高いことから、実証実験の実施にいたった。

Wi-Fiマルチキャスト技術による実証実験

eスポーツはグローバルで競技人口が拡大しており、日本でも市場拡大の見込みがある。ただ、eスポーツ専用拠点の不足などから、ITソリューションを活用したインフラ整備や、関連市場との連携が必要とされている。今回の実証実験は、eスポーツの普及・拡大に向けたNTTデータの取り組みの一環であり、実施にあたっては、JeSPAのビジネス推進エージェント法人「eスポーツコミュニケーションズ」と協力した。