ファッションブランドGANTがいかに世界へと展開していったのか。同社IT ManagerであるKenneth Karlsson氏が、Googleオフィシャルブログ「Google for Work Official Blog」で振り返る。


"1907年、当時17歳のウクライナの少年がより良い生活を求めて海を渡り、恋に落ち、成功を掴んだ。そして、アメリカのスタイルを変えた。"

衣服ブランド「GANT」のオフィシャルサイトにあるコンテンツの中には、創設者であるBernard Gantmacher氏が、いかに苦難を乗り越えてブランドを築いていったのかについて、当時の資料も交えて紹介されている。1949年にオリジナルシャツメーカーとして設立したGANTは、アイビー・リーガー御用達の老舗ブランドとして現在では、スウェーデンに本社を構え、40のフランチャイズパートナーと700のストアを世界で展開している。

しかし1980年代は、現在のようなマルチナショナルなブランドにはほど遠いものだったとGoogle for Work Official Blogで述べるのは、GANT ABのIT ManagerであるKenneth Karlsson氏。2009年にGoogle Apps for Workを導入することで世界各国392店という大規模な新規ストアの開店に対応していったことが掲載されている。

従来システムにおけるコストや負荷の観点から、新たなメールソリューションを探していた同社は、スウェーデン、アメリカ、イギリス、フランスの4拠点がカレンダーの共有さえもできずに、別々の方法で業務を行うような状況だった。同社は、これらを克服するためにGoogle Apps for Workを導入。以来、増大する店舗に柔軟に対応していった。

小規模であったにもかかわらず、同社のITチームはパートナーであるAvalon Solutions社の手を借り、3カ月という短い期間で4カ国での展開を図る。スウェーデンの20アカウントからはじめ、400アカウントの2カ月での移行を完了。現在では、1000アカウントの運用を行っているが、ハードウェアのメンテナンスやスパムメールに苛つくこともなく6年間にわたり難なく切り抜け、大きな費用削減に貢献しているのだという。

Kenneth Karlsson氏は、グローバルスケールで考えた場合Google Apps for Workは、特徴的だ。それは、ただ単にいつでもどこでも使えるというWebベースのモビリティに優れた点ではなく、40の独立したフランチャイズパートナーのそれぞれで、シングルサインオンのアカウントのセットアップが可能になる。たとえばそれは、安心感とともにコントロールされたGoogleドライブへのアクセスを可能にし、リテイルインフォメーションをストックフォルムのオフィスから隅々まで届けることだ、とその利点を述べている。