ユニバーサルロボットは3月10日、スマートフォンやタブレットのカメラで連続的に人体表面を撮影した画像から交感神経や副交感神経の優位を測定し、自律神経の状態を推定する技術を開発し、特許庁から特許査定を受けたことを発表した。
心拍は、交感神経および副交感神経の影響を受け、一拍ごとに速くなったり遅くなったりすることが知られており、この特性を利用することで、心拍の変動から自律神経の状態が推定できるとされている。また、人体表面に張り巡らされている毛細血管には、心臓から血液が送られると、一定の周期でヘモグロビン量の変化に起因する微細な色成分の変化が起こるといわれている。
同技術では、この微細な色成分の変化を読み取るため、肌表面を連続して撮影したカラー画像から、肌の色成分に共通する特徴(画像の基底)を求め、この基底とカラー画像の実データとの間の色成分の差分を測定する。これにより、心拍由来の微細な波形のみを抽出、心拍間隔の変動を計測し、自律神経の状態を判定する。
同社は同技術について、自律神経の状態をチェックできるアプリなどの一般向け用途のほか、自動車ドライバーの興奮・ストレス状態、眠気の検知や、職場のストレスチェックとして活用するなどの企業向け用途も想定しているとしている。