島津製作所は3月7日、超高速液体クロマトグラフ(UHPLC)分析を可能としながら、既存の液体クロマトグラフ(LC)システムとも互換性を有する一体型LC「Nexera-i MT」を発表した。
同製品は、内部容量の異なる2つの分析流路を内蔵することで、1台でHPLCとUHPLCの両方での分析を実現。これにより、従来、ラボ内に設置されていた複数のHPLCやUHPLCで実施していた分析を、分析条件の変更なしに1台に集約することが可能となる。
また、新開発の「ACTO(Analytical Condition Transfer and Optimization)機能」により、既存の分析法の濃度グラジェントプログラムを編集することなく、装置間のシステム容量差に合わせて試料の注入開始タイミングを補正することが可能なほか、ラボで使用しているHPLC 分析法をLabSolutions画面に読み込むだけでUHPLC分析法に自動変換することも可能だ。
さらに、本体のタッチパネルディスプレイで現在使用している流路(HPLCまたはUHPLC)を含む装置情報や分析の進行状況などをリアルタイムに把握することが可能なほか、従来機種であるi-Seriesのさまざまな特長を受け継いでいるため、高い信頼性と分析業務の効率化を図ることが可能だという。
なお価格は770万円(税別、PCや制御用ソフトウェア含まず)からで、同社では今後も、特定の分析ニーズに対応した専用アナライザの開発などを進めていく計画としている。