日本電信電話(NTT)とシダックス、NTTコミュニケーションズ(NTT Com)、NTTソフトウェアの4社は3月4日、3月からの約2カ月間で、NTTが保有する「レーザガスセンシング技術」とクラウド環境を利用して食材の産地を推定し、結果をリアルタイム通知できるシステムの評価実験を実施すると発表した。

「レーザガスセンシング技術」とは、ガスにレーザ光を照射することによって生じる光吸収で、吸収波長と吸収量を調べることによって、ガスの種類や濃度を調べる技術となっている。

今回の評価実験では、この「レーザガスセンシング技術」を利用して食材の産地を科学的に推定するとともに、クラウド上でのデータの蓄積・処理・結果閲覧のリアルタイム化を図り、実際の流通過程において同技術を取り入れた場合の産地推定にかかる時間や費用など、一連の流れを検証・評価することが目的となっている。

シダックスは、NTT厚木研究開発センタの社員食堂で使用している食材の中から、利用頻度の高い食材である「野菜」に対して、NTTソフトウェアがレーザガスセンシング技術を用いて「安定同位体比の測定」を行い、収集データから産地推定を行う。

実証実験の流れ

測定サンプル(人参)

また、測定データを産地情報と関連づけて産地推定精度を評価するとともに、NTT Comのグローバルクラウドサービス「Enterprise Cloud」上のデータベースに検証データを蓄積する。さらに、測定データから推定した産地を、どこからでもリアルタイムに閲覧・確認できる環境を構築するとしている。

測定結果表示画面(イメージ)