2月25日(現地時間)、Microsoftは2016年2月中に行ったOffice 365の更新内容を公式ブログで紹介した。Office 365はWindows 10とは異なり、独自のチャンネル表記を2016年2月から採用したことを発表している。

Windows 10でいうCB(Current Branch)は「Current Channel」、CBB(Current Branch for Business)は「Deferred Channel」、従来は「First Release for Current Branch for Business」と呼び、Windows 10 Insider PreviewにおけるRelease Previewに相当する「First Release for Deferred Channel」に変更した。公式ブログにまとめられた新機能はすべて、Deferred Channelを選択した環境向けとなる。

タッチ機能を備えるデバイス用Officeでは、Windowsタブレット上のインク機能を強化し、印刷した書類に直接描き込むような感覚で使用するツールを用意した。Windows 10/Windows 10 Mobile搭載デバイスでは、スタートメニューにWordの文書ファイルやExcelのワークシートファイル、PowerPointのプレゼンテーションファイル、そしてOneNoteのノートといったOfficeファイルのピン留めを可能にしている。

タブレット付属のペンで直接書類に描き込む機能が強化されている(公式ブログより抜粋)

Windows 10のスタートメニューにOfficeファイルのピン留めを可能にしている(公式ブログより抜粋)

また、デバイスがカメラを備えている場合、撮影した画像をPowerPoint上でそのまま挿入可能にした。執筆時点ではWindowsおよびAndroid上で動作し、Office team CVPのKirk Koenigsbauer氏は、まもなく同機能がWordやExcelにも展開すると述べている。iOS用OfficeはCSPP(Cloud Storage Partner Program)でパートナーシップを組んだストレージサービスプロバイダーを統合した。以前からDropboxなどが使用できたが、今回改めてBoxが対象サービスとして保存先に加わり、WordやExcel、PowerPointで使用可能。他のストレージサービスプロバイダーは後日発表すると見込まれる。

内蔵カメラ機能を統合し、撮影した画像をPowerPointに挿入できる(公式ブログより抜粋)

iOS上のOfficeからOneDriveやOneDrive for Business以外のクラウドストレージが使用可能になる(公式ブログより抜粋)

この他にもExcelの数式補完機能や新しいグラフを追加し、Power BIダッシュボードに直接Excelブックをピン留めする機能、OutlookとOffice 365グループの接続をワンクリックで済むように改善。また、Mac版でもクイックアクセスツールバーのカスタマイズや、PowerPoint用に新たな画面切り替え効果などを加えた。これらの機能は「Office Insider」へ参加することで早期に確認できる。

阿久津良和(Cactus)