プライスウォーターハウスクーパース(PwCの)は2月25日、マシンラーニング(機械学習)による企業の業務改革やイノベーションを支援するコンサルティングサービスの提供を開始すると発表した。

同社はPwCのグローバルネットワークで積み重ねた実績を生かし、金融、製造といった業界を中心に、マシンラーニングのシステムデザイン(戦略策定や既存システムの最適化、ビッグデータを使ったシミュレーションなど)から、業務改革の実行、定着化までを支援する。

具体的には、以下のような領域で、コスト削減や品質向上に取り組んでいくという。

【金融業】

・不正検知・AML(Anti-Money Laundering):Deep LearningやGraph Analysisを活用することにより検知精度を高め、作業工数を削減

・信用リスク管理・マーケティング戦略開発:毎日入ってくる大量のトランザクションデータを高速にかつ効率よく抽出、変換し、リアルタイムでの与信判断やEDM(Event Driven Marketing)可能に

【製造業】

・工場内の機器に設置されたセンサーやビーコンから入ってくるストリームデータを解析し、品質向上に貢献

・自動車エンジンの製造過程にある作業をコンポーネント化し、モデル化することにより、マルコフ連鎖モデルに 当てはめ故障率、交換タイミングなどを予測可能に

・自動車に装着しているセンサーから入ってくるデータを解析し、事故予兆や部品故障予兆の把握を可能に

【その他】

・航空会社でメンテナンス箇所を予測し計画外整備を排除することにより、作業プロセスが効率化

・中核病院でカルテ情報を精査しモデル化することにより、症状の再発確率を算出し、確率に応じて入院期間を調整することで再入院件数を削減

・オンライン行動分析において購買行動モデル化のための変数の標準化を可能にし、説明変数やKPI生成を迅速かつ容易に

サービスの提供にあたっては、国内企業との協業によるパイロットプロジェクトを実施するという。