私たちの目指すゴールは誰でもが使えるOfficeやWebサイトを作り続けていくこと。John Jenderzak氏(partner director of program management for the Office Engineering team )は、アクセシビリティを大きな指針として掲げたアップデートを2016年内に予定していくことをオフィシャルブログOffice Blogsに投稿した。
同氏はブログの冒頭、新設されたchief accessibility officer for Microsoftに就任したJenny Lay-Flurrie氏が示した「Microsoftのプロダクトは、もっとアクセシブルに:私たちのこれからの道」と題した投稿に触れている。
Jenny Lay-Flurrie氏は、Microsoftにおいて11年にわたり障害者雇用に携わってきた人物で障害者雇用に対する同社の考え方を大きく変える契機を作った人物であることも以前の公式ブログで紹介されているが、2月18日には、Jenny Lay-Flurrie氏の自身の言葉でWindows 10やMicrosoft EdgeにOffice 365、OneNoteと同社のプロダクトをあげながら、2016年中に行いたいアクセシビリティの改善をアウトラインとして提示。"アクセシビリティを含むすばらしいテクノロジーをとどけることで、地球上(on the planet)の人々を力づけたい"と表明していた。
Office Engineeringチームのディレクター John Jenderzak氏は、この方向を優先度の高い大切な会社の指針であるとして、また米国連邦政府の機関は、所有する電子技術や情報技術のアクセシビリティを向上させなければならないとする「リハビリテーション法第508条」への対応や、WHOが2015年の12月に提示したファクトシート「Disability and health」(世界で約10億人を超える人々が、なんらかの形で障害を負い、約1億1千万人から1億9千万人の成人が重度の障害を負っている等)に触れながら、Office 365で2016年中に予定しているアクセシビリティに関するアップデートを紹介している。
・スクリーンリーダー(読み上げソフトなど)を使ったユーザーへの対応(Office for MacやSwayへのAccessibility Checkerの追加、オンライン版ExcelのワークブックにおけるAlt-textの簡単な追加、アクセシビリティに配慮されたPDF/UAサポートの強化など)
・PC版Word 2016/Outlook 2016のSpelling Checkerの強化
・失読症などの方のための学習ツール(Learning Tools)の提供(英語版OneNoteのアドインとしてプレビュー版は1月に公開)
・デスクトップ版/モバイル版Word、Excel、PowerPointにおけるグラフィカルオブジェクトの視覚障害者のための強化
・Office 365アプリにおける視覚障害者のための強化(Outlookにおけるスケジューリングアシスタントの強化やSkype for BusinessやAccessにおけるスクリーン機能など)
・Word for MacにおけるVoiceOver(スクリーンリーダー)の強化
・Office 365 mobileアプリにおける視覚障害者のための強化
etc.
など多岐にわたるアクセシビリティ改善の具体的な項目が掲載してある。