X線天文衛星「ASTRO-H」を搭載したH-IIAロケット30号機が2月17日17時45分、種子島宇宙センターより打ち上げられた。同ロケットは当初2月12日に打ち上げられる予定だったが、悪天候により延期となっていた。
同ロケットは順調に飛行を続け、打ち上げから858秒後に「ASTRO-H」を分離した。
「ASTRO-H」は昨年科学観測を終了した「すざく(ASTRO-EII)」の後継機にあたる。重量は2.7トンあり、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の科学衛星では最も大きい。「すざく」に比べて10~100倍暗い天体の分光観測が可能で、ブラックホールの進化の謎などの解明に貢献することが期待されている。
なお、マイナビニュースでは大塚実氏による打ち上げの現地レポートを掲載する予定なので、楽しみにしていただきたい。
H-IIAロケット30号機の現地取材記事
・H-IIAロケット30号機現地取材 - 氷結層の制約を見直し、打ち上げ延期が少なくなるかも?
・H-IIAロケット30号機現地取材 - 打ち上げが延期、JAXA/MHIは氷結層と強風が原因と発表
・H-IIAロケット30号機現地取材 - 姿を現した30号機、打ち上げは17時45分の予定で準備が進む
H-IIAロケット30号機とASTRO-Hの詳細記事
・MHI、X線天文衛星「ASTRO-H」を打ち上げるH-IIA 30号機を公開 - 乗り心地の改良と低コスト化に向けた飽くなき挑戦
・X線天文衛星「ASTRO-H」がプレス公開 - 絶対温度0.05度を実現する冷却装置に大注目