デジタルガレージ(DG)は2月10日、顧客ID付POS(ID-POS)による購買行動データなどのビッグデータを用いたマーケティング・プラットフォームを運営するカスタマー・コミュニケーションズ(CCL)に出資すると共に、マーケティング事業領域で資本業務提携すると発表した。

カスタマー・コミュニケーションズは、ID-POSを用いた購買行動データの利用支援やコンサルティングを小売業向けに展開する一方で、市場インデックス・データを作成・分析して消費財メーカーに提供するマーケティング・プラットフォームを構築している。

また同社は、ドラッグストアやスーパーなどオフラインでは国内最大規模という5,000万人の会員数からなるデータベースである「TRUE DATA」を持ち、これを基に提供する分析システムは数々の大手小売業や大手メーカーが導入し、政府の推進するプロジェクトでも採用されているという。

デジタルガレージは今回の資本業務提携により、CCLが持つID-POSデータを利用して顧客行動の可視化を行い、その分析に基づいた精度の高いプランニングを行うことで、従来はマーケターやプランナー個人の調査能力と判断といった個人の感覚に頼る部分も大きかったというオフライン・マーケティングの最適化・精緻化を実現するとしている。

TRUE DATAを利用するプロモーションのイメージ

一方、デジタルガレージがWeb及びリアル店舗のプロモーションで培ったソリューション開発力や運用力、ノウハウをカスタマー・コミュニケーションズが利用することで、同社はオフラインからオンラインまで一貫したプロモーション戦略及びマーケティング戦略を顧客へ提案可能になるという。

今回の資本業務提携によって両社は、ID-POSデータを利用するマーケティング・ツールを共同で開発し、さらにそこから得た知見を今後のツール開発にフィードバックすることで、より良いサービスの実現を目指すとのこと。また両社は互いに協力して顧客のマーケティング活動を促進させることで、顧客に対してさらなる価値を提供すると共に、共同で新サービスを開発し、事業領域を拡大していくとしている。