アドバンテックと日本IBMは2月2日、スマート・マニュファクチャリングをはじめとするIoTソリューションの提供に向けて協業することを発表した。

今回の協業により、産業用コンピュータを提供するアドバンテックがPaaS(Platform as a Service)ソリューション「WISE-PaaS」をIBMのクラウド基盤「SoftLayer」もしくはPaaSの「IBM Bluemix」と連携させ、ユーザー企業がIoT関連アプリケーションの開発および実行する環境の構築が可能になるという。

アドバンテックのIoT向けハードウェアソリューションは、シリアル通信、イーサネット、アナログI/O、デジタルI/O、ワイヤレスセンサノードなど、さまざまな物理インタフェースを介したセンサや機器からのデータ収集の実現をサポートしている。

WISE-PaaSは、これらのIoT向けハードウェアが収集したデータを活用するためのデータマネジメント機能や、ハードウェアの状態を監視するデバイスマネジメント機能をRESTFul APIにより、さまざまなクラウドサービスから利用できるPaaSだ。

両社はWISE-PaaS、SoftLayer、IBM Bluemixの連携により、IoT機器とインターネットを接続するアドバンテックのセンサゲートウェイや、通信機能、センサーなどを実装したセンサノードから収集したデータをもとに、クラウド上で工場設備機器の稼働状況や環境を可視化し、保全を支援するスマートマニュファクチャリング市場向けのIoTソリューションとして提案を開始する。

同ソリューションは、日本IBMのユーザー・ビジネスパートナー向け施設「IBM Client Experience Center(IBMクライアント・エクスペリエンス・センター)」にある「IoT Experience Garage(アイ・オー・ティー・エクスペリエンス・ガレージ)」にて体験できる。

今後はアドバンテックの持つ、さまざまな市場/アプリケーション向けハードウェアプラットフォームと、日本IBMが幅広い業界で培ったITシステムの実績やノウハウを組み合わせることで、スマート・マニュファクチャリング市場に留まらず、IoT関連事業のビジネス拡大に向けて協力していく方針だ。