3Dプリンタ大手・ストラタシスは2月1日、アドビシステムズと連携したソフトウェア「Stratasys Creative Colors Powerd by Adobe 3D Color Print Engine(Stratasys Creative Colors)」を発表した。また、マルチマテリアル3Dプリンタ「Objet Connex」シリーズを「Connex 3」に一本化することも合わせて明かした。
米テキサス州ダラスで同日より開催されているSOLIDWORKSの年次イベント「SOLIDWORKS WORLD 2016」では、米StratasysのJohn Gould社長が世界各国から集まったメディアに向けた説明会を行った。
PhotoshopでCADデータを"デザイン"
John Gould社長によれば、3Dプリンタはワークフローが複雑であることや、素材ごとに異なる種類の装置を購入する必要があることなどが普及の妨げとなっているという。
これらの課題に対して、今まで9種類あった「Connex」シリーズを「Objet500 Connex3」「Objet350 Connex3」「Objet260 Connex3」の3種類に絞り込む。「Connex3」では色の種類が従来の46種類から1000以上へと大幅に増える。
また、アドビの「Adobe Photoshop」でCADデータを読み込むことができるようになる。これにより、Photoshop上で色情報を付加し、そのデータを「Stratasys Creative Colors」を介して出力することが可能となる。「デザイナーがCADエンジニアの手を借りなくても、使い慣れたツールを使用してイメージした通りの色を造形することができるようになる」(Gould氏)
ストラタシスはワークフローがシンプルになり、色の自由度が大幅に向上することで市場に対して大きなインパクトを与えられると考えており、Gould氏は「『Connex3』をデファクトスタンダードにする」と意気込みを語ったほか、今回の発表内容が3Dプリンタ産業を次のステージに進めるカギになるとの見解を示した。