ジェイティービー(JTB)、日本電信電話(NTT)、ジェーシービー(JCB)、ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO)の4社・団体は2月1日から2月20日まで、訪日外国人旅行者に対してスマートフォン・アプリによるショッピング/飲食情報/優待サービスなどの情報提供とカード型商品券である「JCBプレモカード」による消費促進策を通じて、滞在中の移動情報と決済情報を解析してマーケティングに利活用する実証実験を、東京都・新宿エリアと北海道・札幌エリアで実施する。
今回の実証実験では、指定のスマートフォン用アプリをダウンロードした利用者に、言語別・スポット別のショッピング/優待店/観光情報などの各種情報を配信する。アプリをダウンロードしたユーザーには、JCBプレモカードを進呈するという。
アプリとJCBプレモカードの連動により、ユーザーが入力した国籍・年齢・性別などの属性情報やアプリのログ情報、位置情報と「JCBプレモカード」の決済情報を統合・解析し、マーケティングに利活用した場合の有効性を検証する。アプリによる訪日外国人旅行者への情報提供については、分析技術を向上させることで、情報提供の最適化を図るという。
次年度以降は対象地域を広げて実証を積み重ね、地方への誘客ソリューションとして地方創生や地域活性化への貢献を目指すとしている。
新宿周辺及び札幌周辺の各地区での実証実験で獲得したアプリ利用ログや移動情報とカード決済情報を統合し、JTB総合研究所を中心に解析を行い、NTTグループが技術的支援を行うとのこと。その解析により、回遊・購買行動の拡大や受入環境整備・観光まちづくりの高度化などを目的としたシミュレーション・モデルの構築を目指すという。
今回の実証実験の成果を踏まえ、2016年度にはインバウンドによる地域活性化のソリューション・パッケージとしての進化を目途に、地域の拡大(札幌+北海道/東京+富士山/福岡+九州など)、各地でのキラーコンテンツの開発・アプリ化支援、分析頻度・精度の向上、マーケット・データに基づく情報配信の高度化、決済手法・チャージ手法の多様化や利便性の向上、情報連携手法の高度化といった開発を検討する予定とのことだ。