Texas Instruments(TI)の日本法人である日本テキサス・インスツルメンツ(日本TI)は1月29日、同社が1月初旬に発表した0.67インチの4K UHDチップセットに関する技術説明を行った。
同社が手がけてきたDLPはデジタルシネマを中心に搭載製品が出荷され、DLPそのものも累計で4000万個以上が製造・出荷されてきたという。近年では、スマートフォンなどの携帯機器にピコプロジェクタとして搭載されたり、自動車のヘッドアップディスプレイ(HUD)への採用、カメラと組み合わせた製品の3次元検査や3Dプリンタなどへの応用なども進められている。中でも自動車向けDLPは2016年に搭載車が販売される見込みのほか、ヘッドライトユニットへの応用も研究が進められているという。
「TIは、カスタマがDLPを活用して、独自スペックのプロジェクタなどの開発を加速する手助けとして、半導体チップや開発キットの提供を行ってきたが、それに加えて、パートナーであるデザインハウス各社とともにサポート力の強化に注力している」と語るのはTI DLP事業部 シニア・バイス・プレジデント兼ジェネラル・マネージャーのKent Novak(ケント・ノバック)氏。今回、新たに発表された4K UHDチップセットについては「競合優位性である高速スイッチング動作による830万ピクセルの投射性能や、高いANSIコントラストによる精細なディティールに加え、独自のプロセッシングによるシャープかつ高精度な描画を実現している」とし、「ハイエンドホームシアター」や「エンタープライズ領域」での活用を見込むとする。
また、VRやARといった新分野での活用や、FPD分野でのユーザーエクスペリエンスの強化などにも活用され、スクリーンレスTVの実現なども視野に入るようになってくるなど、新規アプリケーションの開発も進んでいることを強調。日本地域についてもカスタマとともに小型4Kソリューションの開発を進め、積極的な市場投入を支援していくとした。