東京都・六本木の森アーツセンターギャラリーは、オランダ黄金時代と当時活躍した画家たちを紹介する「フェルメールとレンブラント:17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち 展」を開催している。会期は3月31日まで(1月19日休館)。開館時間は10:00~20:00(1月26日、2月2日・9日・16日・23日は17:00閉館)。観覧料金は一般1,600円、高校・大学生1,300円、4歳~中学生600円、3歳以下無料。

アブラハム・ブルーマールト《ラトナとリュキア人の農民》1646年 油彩・カンヴァス 69.8×100.4cm 2573 ユトレヒト中央美術館 Image & copyright Collection Centraal Museum, Utrecht

コルネリス・クラースゾーン・ファン・ウィーリンゲン《港町の近くにて》1615-20年頃 油彩・板、42.5×80.7cm P2828 ロッテルダム海洋博物館 On loan from the Maritime Museum Rotterdam, the Netherlands Purchased with the financial support of the Vereniging Rembrandt

同展は、フェルメール、レンブラントを始め、フランス・ハルス、ヤン・ステーン、ピーテル・デ・ホーホなど、17世紀オランダを彩った様々な画家たち48作家の作品60点を通して、当時の文化や人々の生活を紹介するもの。17世紀オランダは、黄金時代といわれており、1560年代に始まるスペイン支配からの独立戦争に伴い経済が急成長するとともに、1602年に設立されたオランダ東インド会社の貿易網を通して世界に名だたる強国、富裕国として発展していった時代であった。17世紀はまた、新たな芸術文化が発展し、絵画の分野においても多くの優れた画家を輩出し数多くの傑作が生まれるという、特別な時代でもあったという。絵画は一般市民が手に入るような大きさや価格でも出回っており、当時の海外からの訪問者は、オランダのごく一般の家庭にさえも多くの絵が飾られているのに驚いたということだ。

ピーテル・サーンレダム《聖ラウレンス教会礼拝堂》1635年 油彩・板、45.0×36.0cm BMH s124 カタレイネ修道院美術館、ユトレヒト(ユトレヒト復古カトリック教会より貸与) On loan from the Old Catholic Parish In de Driehoek, Utrecht Museum Catharijneconvent, Utrecht / foto Ruben de Heer

ヨハネス・フェルメール《水差しを持つ女》1662年頃 油彩・カンヴァス 45.7×40.6cm メトロポリタン美術館、ニューヨーク Marquand Collection, Gift of Henry G. Marquand, 1889 (89.15.21) Photo Credit: Image copyright (c)The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY

レンブラント・ファン・レイン《ベローナ》1633年 油彩・カンヴァス 127.0×97.5cm メトロポリタン美術館、ニューヨーク The Friedsam Collection, Bequest of Michael Friedsam, 1931 (32.100.23) Photo Credit: Image copyright (c)The Metropolitan Museum of Art. Image source: Art Resource, NY

同展の展示作品は、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、アムステルダム国立美術館を中心に個人蔵の作品も加えて展示される。中でも、メトロポリタン美術館の傑作、フェルメールの《水差しを持つ女》とレンブラントの《ベローナ》は日本初公開作品となる。また、近年注目されているレンブラントの弟子、ファブリティウスの傑作2点もあわせて紹介される。また、同展の音声ガイドナレーターは俳優・玉木宏が担当しており、音声ガイドではフェルメールの絵画《水差しを持つ女》をはじめとする展覧会主要作品が玉木氏の声で案内されるということだ。