横河電機は1月7日、生産現場のデータを企業間で共有するクラウドサービスを提供する米国のIndustrial Evolution Inc.(IE)を、子会社であるYokogawa Venture Group Inc.を通じて買収したと発表した。

IEは、さまざまな産業の生産現場における機器、システムからリアルタイムにデータを収集し、その設備を保有する企業だけでなく、データを必要とするさまざまな企業に対して、収集したデータ、もしくは必要な形に加工したデータを提供するサービスを、DaaS(Data as a Service)と呼ばれるクラウドサービスで提供している。同サービスは複数の権利者が存在する石油・ガスの採掘現場における企業間での操業データの共有、操業者と出資者が異なる設備における出資者へのリアルタイムなデータ提供など、幅広い分野で活用されているという。

横河電機はこれまで、生産効率や安全性の向上、エネルギー効率の改善、設備の有効活用などを実現する多様なソフトウエアパッケージをベースに、主に製造業の顧客を対象に高度ソリューションを提供してきた。IEの取り組みについて横河電機は「製造業におけるIoTの活用の先進事例」であると評価しており、同サービスを製造業向けの高度ソリューションの軸の1つとしてビジネスの拡大を図るとしている。