トヨタ自動車(トヨタ)は1月4日、米国で2017年以降のモデル切り替えから車載通信機(データ・コミュニケーション・モジュール:DCM)の搭載率を高め、順次、米国以外の地域に対象地域を拡大すると発表した。車両データの送信を行うDCMの搭載率向上を通じ、これまで以上に収集データを製品開発やアフターサービスに活用していくという。

また、膨大なデータ処理を行うためのITインフラを機能拡張し、現行のトヨタ・スマート・センター内にトヨタ・ビッグデータ・センター(TBDC)を構築する。さらに、現在は国・地域で仕様の異なるDCMを、2019年までにグローバルで共通化し、順次切り替えていくほか、DCM通信をグローバルに集約管理する機能をトヨタ・スマート・センターに付加するとしている。

同発表では車載システム上でのスマートフォンアプリ利用にも言及。ユーザーや車両の情報を保護するために、UIEvolutionと共同で、車載システムに実装する標準ミドルウェアを開発し、グローバルに展開していくことを明かした。同業務提携によって、UIEは車両データを用いたスマートフォンアプリを開発したり、そのサービス環境をトヨタが認証した外部のサービス・アプリなどの事業者に提供したりすることが可能になる。これによりスマートフォンが高セキュリティ環境下でTBDCを介して車両データにアクセスすることになり、安全で安心なスマートフォン連携サービスを提供できるようになるという。

トヨタは「IoT時代の到来を踏まえ、お客様が安心して楽しめるモビリティ社会実現に向け、安全で高セキュリティな『つながる』クルマと、そのITプラットフォームのグローバル展開を推進していく。」とコメントしている。