2016年の年頭にあたり、デルの代表取締役社長を務める平手智行氏は、以下の年頭所感を発表した。
謹んで新年のご挨拶を申し上げます
昨年は、ギリシャ経済破綻を発端としたEU債務危機に始まり、中国経済減衰、円安、原油暴落、中東をめぐる社会不安とテロ、米国利上げなど、経済環境も大きく影響を受ける一年となりました。一方で、国内では多くの企業が最高益を記録し、企業買収の数も過去最高となり、日本企業の攻めへの転換期とも認識されています。
IT環境では、一昨年の消費税増とXPからの移行に伴う需要前倒しの影響が続き、クライアント市場が低迷する中、Storage市場の著しい拡大が進み、クラウド移行がすべての業種で加速しハイブリッド環境の整備が進みました。お客様のIT投資使途もインフラからソリューションへ大きくシフトした年となりました。更に、IT関連企業の売却、分割、統合も加速し、各社の経営戦略と運営の違いが浮き彫りになるとともに、業界全体がクラウド、ビッグデータ、セキュリティ、モバイル化の視点で、新たなアライアンスと提携の枠組構築が促進されました。弊社も大型買収で事業ポートフォリオを一層拡張させており、ソリューションセリングによるご提供価値拡大とパートナー様協業本格化による飛躍への足がかりを構築した年となりました。
2016年は、大手シンクタンクによりますと、引き続き中国経済低迷、米国利上げによるドル高など世界経済に動きがある一方、日本経済は原油安、法人税率軽減、在庫調整完了などでオリンピックに向けた経済の緩やかな自律成長が予想されています。この様な環境下、お客様は経営イノベーションの加速と具体化が必須といわれており、ビジネスモデルを進化させるクラウド、IOTやビックデータなどの本格利活用がまさに待ったなしとなっています。
お客様の業務課題解決に向け、弊社保有製品群を「クラウド」「モビリティ」「ビッグデータ」「セキュリティ」の4つの利用分野それぞれでEnd to Endで最適化したソリューションとして強化しご提供価値を高めていく所存でございます。お客様視点を徹底し、「モノ(=製品)」と「コト(=解決策)」を組み合わせることでお客様業務に役立つ解決策を提案する企業へと変革を図ってまいります。
更には、パートナー様経由の販売網大幅拡充とプロセスの整備を具体化します。パートナー様の強みと弊社の強みを併せた協業の深化を実現し、ディストリビューター様とのマーケットカバレッジの拡大や、システムインテグレーター様との付加価値の高いソリューション提案を加速します。
2016年は、お客様、パートナー様にとって実り多き年となりますことを心から祈念申し上げますとともに、弊社の掲げる「お客様視点」に立った解決策ご提供に向け、社員一同全力を尽くす所存でございます。
本年もご指導ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。