ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK Japan)は12月25日、2015年9月期に行ったタブレット端末の利用実態の調査結果を発表した。
タブレット端末の2015年個人市場における販売台数は、前年を8%上回り、約480万台に達すると見込まれている。この成長をけん引しているのは携帯電話専門店で、2015年1月-11月の販売台数は前年比55%増を記録した。売上増の理由として「端末や通信費の割引キャンペーンが功を奏した」という。
調査では、タブレット端末所有者に使用頻度について尋ねたところ、最も多かった回答は「毎日使用する」で51%だった。「週2~3回程度(17%)」「週1回程度(10%)」という定期的な使用が多数を占めるものの、「ほとんど使用していない」という回答者も17%にのぼった。なお、タブレット端末所有者のうち、スマートフォンの非所有率は31%であったが、非所有者に限れば「毎日使用する」とした割合が63%にのぼり、使用頻度が上がることが確認された。
次に、タブレット端末使用者に「価格」「軽さ」「画面サイズ」「操作のレスポンス」の満足度を尋ねた結果、いずれの項目でも高い満足度が見られた。特に「画面サイズ」では90%が「満足」としており、消費者は使用用途に合わせて適切な画面サイズを選択していることが伺えた。
また、「軽さ」に関しては76%が「満足」とした。これまで画面サイズの大きいモデルは「文字が読みやすい」など一定の評価を得ながらも「重さ」がネックとなるケースが多かった。しかし軽量化が進み、持ち運びやすくなったことで、この不満も解消されつつあるようだ。なお、「購入前の期待通りに使えている」とした人は83%に上った。
一方、タブレット端末使用者の買い替え/買い増し意向は、使用頻度や満足度を鑑みると、それほど高くないという状況も明らかに。タブレット端末の購入意向について尋ねたところ、「1年以内に端末を買い替える、買い増す」が15%、「使用端末が壊れたら購入を検討する」は27%にとどまった。機能や価格面の不満が少ないことを考えると、今後の市場拡大のためには、使い方の提案により機器の必需性を高めることが重要と考えられる。
また、新規ユーザーの獲得も欠かせない。調査によると、タブレット端末の非所有者は79%だったが、そのうちの約4分の1は購入意向がある事が明らかになった。購入者の属性は購入場所によっても大きく異なり、各チャネルの販売施策が注目される。