タブレット端末ユーザーの過半数が毎日利用しており、8割強のユーザーが購入前の期待通りに使用できていると回答しタブレット端末への満足度が高い実態が、ジーエフケー マーケティングサービス ジャパン(GfK)が12月25日に発表した「2015年 タブレット端末の利用実態調査」で明らかになった。
同調査は同社が、18~69歳の男女を対象として2015年9月18日から28日にかけてインターネット経由で実施したもの。回答者数は約6,700人であり、このうちタブレット端末所有者は約1,400名だったとのこと。
タブレット端末の個人市場における2015年の販売台数は、前年を8%上回り約480万台に達すると同社は見込んでいる。この成長を牽引しているのは携帯電話専門店といい、2015年1月~11月の販売台数は前年比55%増を記録したとのこと。端末や通信費の割引キャンペーンが功を奏し、新規ユーザーを獲得しているという。
タブレット端末の所有者に使用頻度を尋ねたところ、最も多かった回答は「毎日使用する」で、51%を占めた。「週2~3回程度」が17%、「週1回程度」が10%と、定期的に使用しているユーザーが多い一方で、「ほとんど使用していない」との回答も17%あった。 なお、タブレット端末所有者におけるスマートフォンの非所有率は31%だったが、このスマートフォン非所有者に限ると「毎日使用する」という割合は63%に上り、使用頻度が上がることが確認できたとのことだ。
タブレット端末所有者の利用頻度 |
タブレット端末のユーザーに価格・軽さ・画面サイズ・操作のレスポンスそれぞれの満足度を尋ねると、いずれの項目でも高い満足度が見られたという。特に画面サイズでは90%が満足(「満足している」と「まあ満足している」の合計)としており、消費者は使用用途に合わせて適切な画面サイズを選択していることが伺えたとしている。また、「軽さ」に関しては76%が満足と回答した。
これまで画面サイズの大きいモデルは「文字が読みやすい」など一定の評価を得ながらも重さがネックとなるケースが多かったとした上で、現在の端末は軽量化が進み持ち運びやすくなったことで、この不満も解消されつつあるようだと同社は見る。なお、「購入前の期待通りに使えている」とした人は83%に上ったとのことだ。
一方で、タブレット端末使用者の買い替え・買い増し意向は、使用頻度や満足度と照らし合わせると、それほど高くない状況も明らかになったという。
タブレット端末の購入意向について尋ねたところ、「1年以内に端末を買い替える、買い増す」は15%、「使用端末が壊れたら購入を検討する」は27%に止まった。機能や価格面の不満が少ないことを考えると、今後の市場拡大のためには、使い方の提案により機器の必需性を高めることが重要と同社は指摘する。
タブレット端末所有者の買い換え・買い増し意向 |
また、新規ユーザーの獲得も欠かせないと同社はいう。今回の調査ではタブレット端末の非所有者が79%いたが、そのうちの約4分の1には購入意向があったとのこと。購入者の属性は購入場所によっても大きく異なり、各チャネルの販売施策が注目されるとしている。