米Salesforce.comとBoxは12月17日、企業のコラボレーションや生産性、接続性を高める新ソリューションを発表した。

両社は、コンテンツエクスペリエンスを提供する「Salesforce Files Connect for Box」と、開発者ツールキット「Box SDK for Salesforce」を提供し、企業による販売、サービス、マーケティングの強化を図る。

Githubで公開中の「Box SDK for Salesforce」

「Salesforce Files Connect for Box」では、Boxのユーザーが、Salesforceのプラットフォームを使用したまま、既存のアクセス権限や元のファイルのセキュリティをすべて維持した状態で、Boxのファイル検索・閲覧・アクセス・共有を、どのデバイスからでもシームレスに行える。

これによってBoxで管理されているコンテンツを簡単に、Salesforce内のレコード・ユーザー・グループへ直接つなげることが可能となる。例えば、営業担当者が、Boxに保存されている販促ツールについて製品マーケティングマネージャーと一緒に作業をしたり、サービス担当者がBoxから「よくあるお問い合わせ(FAQ)」を共有したりするといった使い方が想定されている。

同ソリューションは、一部顧客で試験運用中となっており、2016年夏にLightning Experience、Salesforce1、Aloha User Experienceを通じて一般へ提供する。価格もその際に発表するとしている。

一方、開発者向けのツールキット「Box SDK for Salesforce」では、「Salesforce App Cloud」で作成したアプリがBoxのコンテンツ管理機能を利用できるようになる。また、SalesforceのプロセスやカスタマイズにBoxのコンテンツ管理機能を簡単に組み込める。

例えば、Salesforce App Cloud上で金融サービスや医療、政府といった特定産業向けのカスタムアプリを作成する際に、Boxでコンテンツへのセキュアアクセスが可能となり、管理できる。「Box SDK for Salesforce」は現在、開発者を対象にGithubで無料で提供している。