2015年12月16日から18日にかけて東京ビッグサイトにて開催中の「SEMICON Japan 2015」。昨年より会場を変更し、さまざまな新たな取り組みを行っている同展示会において、ニコンは2015年4月にG450C(Global 450 Consortium)のマイルストーンに基づき、米国SUNY Polytechnic Institute's Colleges of Nanoscale Science and Engineering (SUNY Poly CNSE)へ納入した450mmウェハ対応ArF液浸スキャナ「NSR-S650D」の紹介などを行っている。

SEMICON Japan 2015におけるニコンブースの外観。外壁には300mmウェハ対応のArF液浸露光装置「NSR-S630D」がほぼ実物大サイズとして描かれている

すでにG450Cとの共同プログラムでは、同年6月にノッチレスウェハへのパターニングを追え、同年9月からは実際のパターニングも進められている。同装置の露光性能は、同社の300mmウェハ対応のArF液浸スキャナ「NSR-S630D」と同じであり10nmクラスのプロセスをターゲットとしたものとなっている。また、処理スループットは毎時22枚だとしている。

NSR-S650Dのこれまでの開発の歩み(左)と、300mmウェハ対応のArF液浸スキャナ「NSR-S630D」の概要(右)

なお、同社では同装置を2016年にはカスタマ向けに提供を行っていく計画としており、今後の450mmウェハに対するニーズの調査やさらなる性能向上などを目指した取り組みなどを行っていきたいとしている。

展示ブースではNSR-S650Dの露光部分が動作しているミニチュアモデルや、実際にパターンが作られた後の450mmウェハなども見ることができ、多くの来場者が興味を示している様子が窺えた