オフィスはいつから仕事ができない場所になったのだろうか? 調査によると、最も生産性が高い場所は会社と回答した人は24%で、残りは社外のほうが仕事がはかどると述べている。Incの記事「社員の76%が社外のほうが生産性があがる(原題:76 Percent of Employees Are More Productive When They Leave the Office)」から、企業がとるべき対策を見てみよう。
調査は在宅勤務サービス「FlexJobs」が行ったもので、生産性の高い場所として50%が「自宅」、12%が「カフェ、喫茶店、図書館などオフィスの外」と回答。意外な答えとしては、14%が「勤務時間外のオフィス」とした。
なぜオフィスでは仕事ができないのか――回答者からは「同僚が(話しかけるなど)邪魔してくる」「気が散りやすい環境」「オフィス内での政治・かけひき」「快適ではない」「通勤が大変」などの理由が挙がったという。
企業にとって従業員の生産性は最重要視すべきポイントと言っても過言ではない。人員確保が難しくなっている競争社会の中で、優秀な社員に作業環境が原因で辞められては困る。では、そうした事態を回避するために、何をすべきなのだろうか。
在宅勤務
自宅など、オフィス外から仕事できる環境を整えているだろうか? もしまだ対応していないのであれば、早急に整備を検討すべきだ。
スマートフォンやタブレットが普及した今では、いつでも・どこでも仕事できる環境は整えられるはず。まずはオフィス外で仕事をする際のポリシーを設定して、必要に応じてシステム面を整備しよう。
次に"パイロットプロジェクト"として、実験的に数人が週に1度といった少ない頻度で"お試し"をしてみて、社員の反応を見ながら徐々に適用範囲を拡大すると良いだろう。
在宅勤務は、「長時間の通勤で疲れてしまう」という人や、「子供が小さい間は労働時間に柔軟性が欲しい」という人などのニーズにも応じられるため、社員の細かなニーズを1つの社則で拾うことができるメリットがある。
オープンオフィスを考え直す
少し前まで、仕切られたオフィスからオープンなオフィスにというのがトレンドだったが、神経質な人にとっては「うるさい」「集中できない」としか思えないようだ。
社員にヒアリングしてみて、オープンオフィスの支持が少ないのであれば、パーティション分けを復活させても良いかもしれない。
邪魔禁止のスペースを設ける
オフィスで仕事ができない理由として、「同僚が邪魔してくる」「気が散る」といった"ごもっとも"な意見が挙がっている。
先に挙げたパーティション分けは1つの方法だが、これ以外にも、使われていないスペースを「話しかけてはいけない場所」と制定する方法もある。これによって「静かに集中して仕事したい」というニーズに応じることができる。