NTTデータは12月10日、英国・エクセター市政府協力の下、Imtech Traffic&Infra UKと、2016年度にエクセター市内で行う実証実験を想定し、NTTデータが保有する交通シミュレーションシステムと、Imtechが保有する交通管制システムを用いた、信号制御による渋滞緩和技術に関する2年間の共同研究を12月9日より開始したことを発表した。

NTTデータとImtechは、これまでにも双方の持つ交通管制技術の高度化を目指して検討を続けてきたが、このたび、Imtechが保有する交通管制システムとNTTデータが保有する交通シミュレーションシステムで用いている信号制御技術のそれぞれの強みが補完できる見通しを得たことから、双方の信号制御技術の統合による渋滞緩和に向けた取り組みについて2年間の共同研究を開始することとなった。

共同研究の1年目では、NTTデータが保有する交通シミュレーションによる広域の信号制御最適化技術と、Imtechが保有するリアルタイム信号制御システム「SCOOT」の適切な組み合わせを検討する。

NTTデータの保有するGPSデータを用いた交通シミュレーションによって、センサー未設置道路の信号設定を算出することが可能となり、双方の結果を組み合わせることで、都市全体の渋滞緩和をリアルタイムで行うことが可能な交通管制を実現する。

一方、NTTデータはImtechの保有する信号管制ノウハウに基づき、交通シミュレーションの実運用上の課題を解決する。2年目は1年目の成果を基に、エクセター市中心部の信号制御を最適化し、渋滞緩和効果を検証する実証実験を行う予定だという。

交通官制ソリューションのイメージ図