大日本印刷(以下、DNP)は12月9日、従来と比較して充填時の水使用量が大幅に削減できるペットボトル用無菌充填システムを開発し、国内の飲料メーカーに採用されたことを発表した。

同社のペットボトル用無菌充填システムは、無菌状態を保ったチャンバー内で、試験管のような小さなプリフォームをふくらませながらペットボトルを成形し、高温・短時間で滅菌した内容物を急速に冷却し常温でボトルに詰めるというもの。

今回、ボトルの滅菌方法で過酸化水素を用いた最新のシステムにおいて、ペットボトルの成形時に発生する余熱を利用することで、滅菌後の無菌水による洗浄工程をなくし、水の使用量を従来の24.8t/hから2.7t/h (1分間に600本の充填が可能なシステムでの換算)と、約9割の削減を実現した。

また、炭酸飲料向けに使用される耐熱圧ペットボトルの軽量化や、茶系飲料やジュースなどミネラルウォーター以外の内容物でペットボトル重量が国内最軽量レベルとなる14.6g(350ml~550mlボトル用)の製品を実用化するなど、今後も環境対応の強化を進め、飲料メーカーの環境負荷の低減を支援していく。