日立製作所は12月8日、福岡市から、ビッグデータ分析をはじめとするICTを活用して地域における医療・介護などを支える情報通信基盤「福岡市地域包括ケア情報プラットフォーム」を受注したことを発表した。

同プラットフォームは、福岡市が保有する医療・介護に関する各種データを集約し、ビッグデータ分析を可能とすると同時に、医療機関・介護事業者間の情報共有などを実現するもの。2015年度に構築を行い2016年度にテスト運用を実施した後、2017年度に本格運用を開始する計画となっている。

具体的には、「データ集約システム」「データ分析システム」「在宅連携支援システム」「情報提供システム」から構成される。

「データ集約システム」は、これまで福岡市の各業務部門で断片的に管理されていた、医療・介護レセプトや健診、要介護認定情報などに関する各種データを、高いセキュリティレベルで効率的に集約・整理するデータベースシステムを構築する。

「データ分析システム」は「データ集約システム」で蓄積した各種情報を基にビッグデータ分析を行い、医療・介護などに関する地域ニーズや課題の可視化を支援する。

「在宅連携支援システム」は、福岡市が保有する要介護者の緊急連絡先や、要介護認定情報、健診結果、ケアプランなどの情報を管理し、要介護者の家族や担当する医療機関、介護事業者、ケアマネジャーなどによるタイムリーな情報共有を実現する。

「情報提供システム」は、福岡市内にある医療機関や介護施設に加え、民間企業や非営利団体が提供する生活支援サービスなど、地域包括ケアの実現に必要となるさまざまな最新情報を集約し、Webサイト上で市民向けに一般公開する。

「福岡市地域包括ケア情報プラットフォーム」の概要