アライドテレシスは12月1日、ネットワーク機器の統合管理機能である「AMF(Allied Telesis Management Framework)」と運用管理の効率化とセキュリティー強化を実現するOpenFlowのSDN(Soft-Defined Network)ソリューションである「SES(Secure Enterprise SDN)」の新製品・新機能群を発表した。
同社は2013年よりAMF、2014年にはSESを開発し、これら2つのSDNの実績をもとにIoT時代に最適なネットワーク統合管理を実現するため「CentreCOM Secure HUBシリーズ」「Vista Manager」「Virtual AMF Appliance(VAA)」「AMF Plus-ゲストノード」「AMF Plus-暗号化&認証化」「AMF Plus-SES(Secure Enterprise SDN)連携」の新製品・新機能群を提供していく。
CentreCOM Secure HUBシリーズは2015年11月に発売し、AMF非対応のデバイスとAMFネットワークをつなげるHUBとして最適なコストパフォーマンスと機能を提供。AMFネットワークのエッジに同シリーズを配置し、それらにAMF対応または非対応デバイスを接続することで、AMFによるネットワーク全体の統合管理を適切なコストで実現している。
また、Vista Managerは新たにAMFとワイヤレスマネージャーのノード管理がGUI上で可能になるWebアプリケーション。同製品はAMFネットワーク構成を自動認識し、構成図を自動生成して表示することで無線LANアクセスポイントの設置エリアごとにマップを作成して監視といった機能を備え構成管理、障害管理など多岐にわたるAMFとワイヤレスマネージャーによる統合管理がより直感的に行える。
さらに、Virtual AMF Applianceは仮想マシン上でAMFマスター/コントローラー機能を提供。同アプリケーションにより、ハードウェア構成を変更せず、仮想マシンの追加だけでAMFネットワークの規模拡張が可能となり、AMFネットワークに柔軟性を提供する。
そのほか、IoTネットワークに必要となる機能群をAMF Plusとして提供。AMF Plus-ゲストノードはIPカメラや医療用機器などAMFに対応していない他社製のさまざまなデバイスに対し自動構築や自動復旧を行うほか、AMF Plus-暗号化&認証化はAMFネットワークを流れるAMFパケットを暗号化、設定ファイルやファームウェアなどのユーザーデータを保護するとともにAMFデバイス追加時に認証を実施することで、セキュリティーリスクの低減を図り、安全なAMFネットワークを実現していく。
加えて、AMF Plus-SES(Secure Enterprise SDN)連携はSESを併用し、同ソリューションでトラフィックの監視・コントロールを行い、ネットワークのセキュリティーを向上させながら、AMFでネットワークの高い管理性・保守性を提供する。同社によるとインターネットの拡大により、IoT化が加速している状況を踏まえ、広い地域にまたがって多くのデバイスがネットワークに接続され、そのデバイスが自律して動作するため、データをやりとりするネットワークには従来以上に高い可用性が求められているとしている。
また、デバイスの性質上、接続されるデバイスの追加や変更は頻繁に行われるため、それらに柔軟に対応できるネットワークやデバイスの統合管理が必須となるほか、個々のIoTデバイスに十分なセキュリティー機能を搭載することは非現実的なためネットワーク側でデバイスを守る必要があるという。同社ではマルチデバイス・セキュア・ユニファイド・インフラストラクチャーを実現する新機能/新製品群を提供し、IoT時代に最適なネットワークの統合管理を実現していく考えだ。