SynopsysとTOPPERSプロジェクトは11月18日、ウェアラブル端末やIoT機器向け低消費電力・高性能プロセッサ「DesignWare ARC EMファミリ」に「TOPPERS/ASP(Advanced Standard Profile)カーネル ver1.9.2」が対応することを発表した。
TOPPERS/ASPは、TOPPERS新世代カーネルの基盤となるリアルタイム・カーネルで、TOPPERS新世代カーネル統合仕様に準拠。μITRON4.0仕様のスタンダード・プロファイル準拠のリアルタイムカーネルであるTOPPERS/JSPカーネルを拡張・改良する形で開発されており、現在、TOPPERS/ASPの次期バージョンであるTOPPERS/ASP3カーネルの開発が進められている。
このTOPPERS/ASPがARC EMシリーズで利用可能なリアルタイムOS群に加わることで、ソフトウェア開発者は、TOPPERSプロジェクトが提供している設計資産およびミドルウェアなどの機能を利用できるようになり、より短期間で製品を市場投入できるようになる。また、ARC EMシリーズへのTOPPERS/ASPのポーティングは、ARCアクセス・パートナーであるエーアイコーポレーションが、DesignWare ARC EM Starter Kitをターゲットシステムとして実施したという。
なお、TOPPERS/ASPカーネルがサポートするプロセッサにARC EMが加わった成果はTOPPERSプロジェクトにより公開される予定のほか、ARC EMへのTOPPERS/ASPのポーティングは、2016年第4四半期に提供開始が予定されているという。