11月18日~20日、組込み総合技術展「Embedded Technology 2015(ET 2015)」およびIoT総合技術展「IoT Technology 2015(IoT 2015)」が神奈川・パシフィコ横浜にて開催されている。本稿では東芝グループのブース展示についてレポートする。
IoTを活用した故障予測サービス
東芝情報システムは、組み込み機器にセンサーを搭載し、ここから得られたデータに対してクラウド上で機械学習を行うことにより故障を予測するというサービスを提供している。ブースに展示してあった冷蔵庫を例に説明しよう。
まずは冷蔵庫内の温度や振動の状態をセンサーで検知する。なお、センサーネットワークは920MHz/Wi-Fi/Bluetoothなどユーザーの要望に応じて構築される。センサーデータは、すべてクラウド上へ収集・保存された後、正常時および異常時の温度や振動の教師データをもとに機械学習が行われる。ここで異常が検知された場合、たとえばメールで担当者やサービスマンなどに通知するといったことができる。
また同社は、ヘッドマウントディスプレイを取り付け、ARや音声認識を利用することでマニュアルをみながら修理を行うことができるというソリューションも提供している。修理を担当するサービスマンは、両手が空くのでスムーズな作業が可能となる。
高画質をリアルタイムに配信できるプラットフォーム
ブースでは、先進安全支援システム(ADAS)やアラウンドビューモニターといった車載での利用を想定した、Ethernet AVBで数ミリ秒という低レイテンシーでのHD画像転送を実現できるプラットフォームのプロトタイプも展示されている。来春での提供開始を予定しているという。