国立新美術館は、画家・ルノワールの全貌に迫る展覧会「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」を開催する。会期は2016年4月27日~8月22日(火曜休館、ただし5月3日・8月16日は開館)。開館時間は10:00~18:00(金曜・8月6日・8月13日・8月20日は20時まで)。観覧料は一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料。
同展は、世界でも有数のルノワール・コレクションを誇る、オルセー美術館とオランジュリー美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステル、貴重な資料の数々によって画家ピエール・オーギュスト・ルノワールの全貌に迫るもの。写実的な初期作品から、薔薇色の裸婦を描いた晩年の大作まで、多様な展開を見せたその画業の、肖像や風景、風俗、花、子ども、裸婦といった画家が愛した主題が紹介される。同時に、革新的な印象派の試みから、伝統への回帰、両者の融合へと至る軌跡も浮かび上がる展示となる。
また今回、オルセー美術館の所蔵作品の中でも他館に貸し出すことの稀なルノワールの印象派時代の傑作「ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会」と、最晩年の大作「浴女たち」が初めて日本で展示される。「田舎のダンス」「都会のダンス」が揃って来日するのも45年ぶりとなる。オルセー美術館の絵画部門主任学芸員で、本展監修者でもあるシルヴィ・パトリ氏は、同展に関して「本展は作品の質、量ともに特別なルノワール展です。フランスを代表するオルセー美術館とオランジュリー美術館の傑作が勢揃いして、それらの作品を同じ会場で見ることができるというのは、フランスでも体験できない大変貴重な機会です。」と語っている。