伊藤忠テクノソリューションズは11月16日、スマートフォンやタブレット端末から現場で農作業を記録するウォーターセルのクラウド型農業生産管理ツール「アグリノート」と連携した農産物の輸出支援サービスを開発した。
「アグリノート」は、ウォーターセルが開発したスマートフォンやタブレット端末を用いることで、現場で農作業を記録できるクラウド型の農業生産管理ツール。地図データや写真を活用して農作業を記録し、自動集計や生育記録のグラフ化などで生産計画の策定なども行える。
今回、CTCが開発したのは、国内農産物の流通業者や輸出業者向けに、アグリノートでの作業記録や使用農薬の情報などから、ビッグデータやAI技術を活用して農産物の残留農薬を成分ごとに推計し、世界各国への輸出可否を判定できるサービス。
すでに各種の情報をもとに残留農薬の判定を行うプロトタイプの開発を終えており、両社は2016年2月から共同で輸出支援プラットフォームの有用性やビジネス性について実証実験を予定。2017年度の商用化を目指している。今後は、海外基準に適合する農産物の育て方や代替農法のAIを活用したアドバイスを含めて、生産者向けの機能拡充も視野に、農産物輸出支援サービスを通して国内農業の発展に貢献していくという。