トヨタ自動車(トヨタ)は11月6日、2016年1月に人工知能技術の研究・開発の拠点として、新会社「TOYOTA RESEARCH INSTITUTE, INC.(TRI)」を米カリフォルニア州パロ・アルトに設立すると発表した。新会社は約200名規模となる予定で、今後5年間で約10億ドルを投入する。

TRIでは、人工知能技術を通じてビッグデータを活用することで、社会のさまざまな課題を解決し、将来の持続可能なモビリティ社会の実現ならびに、誰もが安心して安全・自由に、より豊かに暮らすことができる社会の実現を目指し、革新的な商品の企画・開発を進めるという。

また、新会社のCEOにはトヨタのExecutive Technical Advisorであるギル・プラット氏が就任し、マサチューセッツ工科大学やスタンフォード大学に設立した研究センターとの連携を進めるなど、研究体制を強化していく。

プラット氏は「TRIでは、事故を起こさないクルマ、誰もが移動の自由を享受できるモビリティ、高齢者の尊厳ある老後をサポートするロボットなど、人と協調できる人工知能技術の開発に取り組む。さらには、新材料探索・生産管理システムなど幅広い領域での応用に向けた技術開発を行い、社会に貢献したい」とコメントしている。

TRIのCEOに就任するギル・プラット氏(左)とトヨタの豊田章男 社長