誠文堂新光社は5日、 書籍「アイデア・ドキュメント 文字とタイポグラフィの地平」を刊行した。定価は3,500円。
同書は、2000年以降にデザイン誌「アイデア」で掲載された、タイポグラフィと和文書体関連の記事約10年分(約30本)を再録したもの。デジタル技術の革新によってデザイン環境がDTPへと移行した90年代半ば以降、 国内外でタイポグラフィへの関心が高まったことを受け、 誌上でもさまざまな事例や研究を紹介した。同書はそのなかでも古今東西のタイポグラフィについての考察、和文書体や日本語タイポグラフィの歴史研究やレポート、 タイポグラフィについてのブックガイドなどを中心に収録している。
なお、収録内容は以下の通り。
タイポグラフィ時評(全12回)/秀英体──平成の大改刻/今田欣一「今田欣一の書体設計 和字と漢字」/嵯峨本デジタル活字プロジェクト 平安、 近世、 そして現代へ 対談:永原康史×鳥海修/文字デザインのマニエリスム──1960、 70年代レタリング、 ロゴタイプ、 新書体の諸相/向井裕一「タイポス『タイポス』から『タイポスオールマイティ』、 『漢字タイポス』へ」/小宮山博史「ゴシック体の現状と新しい世界の構築」/愛のあるユニークで豊かなタイポグラフィを求めて 座談会:中垣信夫×府川充男×向井裕一/視覚デザイン研究所の発想──同時代のディスプレイ書体を求めて/内田明「日本語活字の文化誌」全4回/祖父江慎「祖父江慎デザイン放談:アンチゴチのむこうに」/内田明「来るべきマンガタイポグラフィ研究のために」/タイポグラフィをめぐる書物──34人の書棚から/祖父江慎「ひらがな骨格ひょうほん」