富士通は11月2日、30年以上にわたり培ってきたAI(人工知能)に関する知見や技術を「Human Centric AI Zinrai」(以下、Zinrai)として体系化し、各種商品・サービスへの実装を開始すると発表した。

「Zinrai」は、今後大きな発展が期待されている脳科学に関する研究から得た知見や、人の生活や社会にAIを導入する際の社会受容性向上に向けた研究、さらにはスーパーコンピュータをも活用したシミュレーションの先端研究から得られる知見やノウハウをベースに、それぞれの要素の連動性までも考慮した富士通グループのAI技術の集合体となる。

「Human Centric AI Zinrai」構成要素一覧

人の生活や社会を豊かにするために、100件を超える特許技術を結集させており、「知覚・認識」「知識化」「判断・支援」の3つの要素で構成し、それぞれが「学習」により高度化して成長させていく。

同時に、AIを活用した業務変革やイノベーションの創出を専任のコンサルタントが強力に支援するAI活用コンサルティングサービスも提供する。

その推進組織として、「AI活用コンサルティング部」を11月1日付けで設立し、「Zinrai」をさまざまな業種アプリケーションやミドルウェアなどの商品・サービスに実装していく計画。

その第1弾として、「Zinrai」の機械学習技術を組み込んだビッグデータ利活用ソリューション「FUJITSU Business Application Operational Data Management & Analytics」の新サービスを開発している。同ソリューションは、継続的に「Zinrai」を実装したソリューションを提供予定であり、さらなるAIの導入範囲拡大に向け商品を強化していくという。

そのほか、デジタルビジネス・プラットフォーム「FUJITSU Digital Business Platform MetaArc」上で、「Zinrai」の技術をサービスとして展開していく。