富士通は10月29日、PCやスマートフォンなどのユビキタス・ビジネスについて、競争に勝ち抜く製品開発やビジネス展開を目的として事業体質の強化を図ると発表した。また、今後の成長領域であり全社を挙げて取り組みを強化しているという、IoTビジネスへの対応を加速すると発表した。
PCやスマートフォンを中心とするユビキタス・ビジネスを取り巻く市場環境は、コモディティ化が年々進み商品の差別化が困難となるといい、台頭するグローバル・ベンダーとの競争が激化するなど、これまで以上に迅速な経営判断と効率的な開発体制の構築が重要になっているという。
一方、今後の市場拡大が期待できるとするIoTビジネスについて同社は、クラウドやプラットフォーム、ネットワークからフロント・デバイスまで、全社レベルでの取り組みを進めてきたとするが、今後、この分野での優位性を維持するためには、IoT技術の更なる強化が必要になるとしている。
こうした状況の中で、ユビキタス・ビジネスが今後も競争力を維持し持続的な成長を実現するために、従来のPC及び携帯電話ビジネスの体質強化を図ると共に、IoTビジネスの体制を強化していくとのこと。
新たな事業体制は、PC及び携帯電話ビジネスについては、経営判断の迅速化と徹底した効率化の追求による事業体質の強化に向け、それぞれ同社100%子会社の新会社を設立する。これにより、これまで以上に競争力のある新商品をタイムリーに市場に提供していくとしている。
一方、グループ内に分散しているIoTに関連する技術や企画・開発・製造・営業体制については、全社IoT部門に集約して中核事業として強化していくという。