ソフトバンク・テクノロジー、エナジー・ソリューションズ、サイバートラスト、ユビキタスは、10月29日に、セキュアIoTプラットフォームの開発・構築及びサービス化を共同で実施することに合意したと発表した。
10月19日には4社合同で、ソーラーモジュール等の検査対象物をカメラを搭載したドローンを用いて検査する検査システム、及び検査方法に関する特許を出願し、セキュアIoTプラットフォーム共同事業の第1弾として、太陽光発電所保守メンテナンスの義務化を前に、ソーラーモジュール検査サービスの提供に向けて開発を進めていくという。
4社はそれぞれが持つ知見、経験と技術を生かして、スマートなIoTデータの接続とデータ収集、デバイスや利用者、サービスの認証、より効率的なクラウド環境の構築とBigData解析といったシステム面と、IoTデータを事業で利活用するためのユーザー的見地を合わせて、安心、安全にIoTデータを扱える「セキュアIoTプラットフォーム」を共同で提供することを目標に協業を推進する。
また4社は、ドローンを活用した「ソーラーモジュール検査サービス」の可能性を評価し、その事業化を通じて、IoTデバイスを対象としたセキュアな通信・デバイス制御・データ収集/解析や機器のセキュアな運用をクラウド基盤上で実現する「セキュアIoTプラットフォーム」の構築を目指し、共同で必要な技術開発およびサービス提供を進めることに合意した。
各社の役割は、エナジー・ソリューションズが、ソーラーモジュール検査システム、赤外線サーモグラフィーデータ解析システムの開発、ソーラーモジュール検査事業における事業展開、サイバートラストが認証機関およびセキュリティ構築、ソフトバンク・テクノロジーが、クラウド環境の構築・運用、BigData 管理・解析サービスの提供、ユビキタスがIoT データ収集、ドローン等の組込み・制御ソフトウェア開発を行う。
今後は、デジタルビジネスを加速させるIoT分野の事業展開だけでなく、事業法人の設立も視野に、さまざまなIoT分野におけるサービス開発と事業を検討していく予定だという。
サービス第1弾となる「ソーラーモジュール検査サービス」では、ドローンに赤外線センサーを装着上空よりホットスポットを検査を行う。
ソーラーモジュールに発生する「ホットスポット」の現象は、製造時のハンダ不良などの不具合、落ち葉などの付着が原因となり、その部分が発熱してモジュールの一部が破損する現象。従来のモジュール検査方法は、人手によるドローン操縦や個別に赤外線カメラでソーラーモジュールを撮影してセルの異常温度部分を発見していた。4社が目指す「ソーラーモジュール検査サービス」では、自動航行をサポートするドローンを活用するため、専門操縦スタッフの配置が不要で、事前設定されたフライトスケジュールをオンラインで配布するため、検査コストが従来の1/2~1/3に削減されるほか、赤外線カメラをドローンに搭載し、自動航行による操作の自動化により1MWメガソーラーで20分程度の撮影時間と、クラウドへのリアルタイムの解析用撮影データの蓄積が可能だという。