ヴイエムウェア マーケティング本部 シニア プロダクト マーケティング マネージャ 桂島航氏

ヴイエムウェアは10月14日、ハイブリッドクラウド管理プラットフォームの最新版となる「VMware vRealize Automation 7」と「VMware vRealize Business Standard 7」を発表した。

VMware vRealizeは、プロビジョニングの自動化を行う製品「Automation」、統合管理を実現する製品「Operations」、コストと使用率を測定する製品「Business」から構成される。Operationsの最新版「6.1」はすでに8月に発表されている。

マーケティング本部 シニア プロダクト マーケティング マネージャの桂島航氏は、vRealize Automation 7の最大の特徴は「統合サービス ブループリント機能」と述べた。

同機能により、サーバ、ネットワーク、セキュリティ、アプリケーション、カスタマイズされたITサービス、これらの関係性や依存性をドラッグ&ドロップでモデル化して、テンプレートを作成することができる。VMware NSX 6.2と統合されているため、アプリケーションごとにネットワークやマイクロ セグメンテーションを動的に配置することも可能だ。このテンプレートを活用すると、多層アプリケーションをスピーディーかつ容易に展開することが実現される。ブループリントはDevOpsチーム向けに、可読性のあるテキストベースのコードとして抽出することもできる。

「VMware vRealize Automation 7」の画面。ドラッグ&ドロップで簡単に設定が行える

また、Event Brokerにより拡張性が強化されているため、ビジネスに合わせて、主要コードを変更することなく、ワークフローや課金といったフローを導入することが可能。

一方、vRealize Business Standard 7には、パブリッククラウド向けのコストと価格のポリシー機能が追加された。これにより、Amazon Web Services(AWS)に加えて、Microsoft Azureを含めた形で、プライベートクラウドとパブリッククラウドのコストを比較できるようになった。

加えて、強化されたショーバック機能により、IT部門は業務部門に対し、プライベート/パブリッククラウド全体にわたり、月ごとの価格予測分析、ビジネス状況を確認するためのビジネスサービスごとのコストなど、詳細なコストの報告が行える。

桂島氏は、ショーバック機能について、「ショーバックよりもチャージバックのほうが聞きなれているかもしれないが、米国でもプライベートクラウドに対するチャージバックはあまり行われていない。ショーバックにより、クラウドの利用状況をユーザーに示すことで、リソースの最適化を図ることが可能になる」と説明した。

vRealize Automation 7とvRealize Business 7 Standardはいずれも2015年第4四半期より提供が開始される予定。

vRealize Automation 7は、スタンドアロン製品として購入可能なほか、VMware vCloud SuiteとVMware vRealize Suiteにも含まれる。スタンドアロン製品は2つのエディションから構成され、OSインスタンス当たりの市場想定価格は、Advancedエディションが5万円から、Enterpriseエディションが9万7000円からとなっている(いずれも税別)。VMware vRealize Suiteも2つのエディションが用意されており、CPU当たりの市場想定価格は、Advancedエディションが84万4000円から、Enterpriseエディションが124万4000円からとなっている(いずれも税別)。

vRealize Business 7 Standardもスタンドアロン製品として購入可能なほか、VMware vCloud SuiteとVMware vRealize Suiteに含まれる。スタンドアロン製品のOSインスタンス当たりの市場想定価格(税別)は2万5000円から(25OSインスタンス パックの場合)となっている。