NECは10月14日、基幹業務などの常時稼働が必要な企業システム向けにクラスタリングソフトウェアであるCLUSTERPROの新ラインアップのCLUSTERPRO Dシリーズを発売した。価格は、いずれも税別で物理1CPU(要ソケット数分)の「CLUSTERPRO D Standard 1.0」が70万円、仮想1VM(要仮想マシン数分)の「CLUSTERPRO D Standard 1.0 for VM」が84万円、異なる拠点間で遠隔クラスタ構築時のオプションである「CLUSTERPRO D DR Option 1.0」が10万円。
新製品は、社内環境からクラウド環境上にあるオブジェクトストレージにクラスタリングするデータを直接格納。障害発生時に格納していたデータをオブジェクトストレージから待機サーバに取得させることで常時起動することなくデータミラリングを実現し、運用コストを従来(AWSリザーブド・インスタンス(3年一括払い)を1日1時間起動した場合と比較。同社調べ)比で25%低減する。
また、従来のミラリング方式である「同期モード」や「非同期モード」に加えて、過去データの参照および復元が可能な「スナップショットモード」を利用可能とした。さらに「CLUSTERPRO D DR Option 1.0」を追加することで、1システムから複数拠点へのミラーリングを可能にし、拠点先の障害発生や災害時にも業務システムを停止することなく事業継続を実現できる。
なお、米Chef社が開発したOSSである「Chef」に対応し、インストールから設定まで自動で行い、構築時の利便性を向上させている。