富士フイルムは10月1日、半導体材料の製造販売子会社FUJIFILM Electronic Materials U.S.A.(FEUS)を通じて、半導体関連の製造プロセスなどで使用する溶剤の製造販売会社である米Ultra Pure Solutions(UPS)を年内に買収すると発表した。年内に買収手続きを完了し、UPSをFEUSの100%子会社FUJIFILM Ultra Pure Solutionsとして新たにスタートさせる予定。なお、買収額は公開されていない。

UPSはカリフォルニア州とテキサス州に製造拠点を構え、高純度な溶剤を安定的に製造できる精製技術を保有している。半導体の製造プロセスなどで使用される高純度溶剤を中心とした幅広い製品ラインアップを持ち、米国の大手半導体メーカーや化学メーカーを顧客に持つ。

富士フイルムは、半導体のプロセス材料として、フォトレジストや現像液、洗浄液、CMPスラリーなどに加えて、高純度溶剤の製造・販売も行っている。今回UPSを買収することで半導体材料事業の拡大を狙うほか、UPSの精製技術による高純度溶剤を用いて高機能・高品質なフォトレジストや現像液などを開発していくとしている。