ニチコンは9月30日、蓄電システムやV2H(EV用パワーコンディショナー)などの環境対応型製品に関して、日本IBMのIoTソリューションを活用して機器からのデータを活用できるようにし、見守りや保守、太陽光発電システムの出力抑制に応じた外部制御を実施していくと発表した。

日本IBMは、ニチコンの環境対応型商品のリモコン機器から積算電力量や電池残量、通電稼働時間などのデータを収集し、分析・異常検知・通知等の機能およびAPIを提供する。

ニチコンはまず、今年度から発売する家庭用蓄電システム(ESS-U2シリーズ)に、IoTソリューションを活用した機能を実装し、7月からIBMのクラウドとの接続・テスト運用を開始した。

蓄電システムは10年~15年という長期間の耐久性を保証するため、ネットワーク経由で機器の運転状態や蓄電池寿命などを把握することが必要となるため、同社はこれまでもネットワークに接続した蓄電システムから運転データを収集することで機器の見守りを行ってきた。

今後は、太陽光発電システムの出力抑制制御、2016年4月の電力小売りの完全自由化以降に新電力各社が実施するDR(デマンド・レスポンス)などの外部からの運転制御やビッグデータの利活用などに対応していく必要があるとして、日本IBMのIoTソリューションの活用を決めたという。

ニチコンの蓄電システムの見守り、外部制御を行うネットワークのイメージ