こんにちは、SMMLab ゲストライターの柴です。

自社にとっての優良顧客になりそうな人にピンポイントに広告を打ちたい、と思ったことはありませんか。「優良」とまではいかなくとも、自社の顧客になってくれそうな人まで広告のターゲットを広げられたらいいですよね。そこで今回は、Facebook広告の類似オーディエンスという機能をご紹介します。

類似オーディエンスとは

類似オーディエンスとは、自社の顧客リストと似たユーザーをFacebookユーザーのなかから集め、広告のターゲットに指定することができる機能です。例えば自社の優良顧客や、自社サイトから問合せをしてきた人などに「似た人」に広告を出すことが可能になります。

Facebookの公式事例を見ていると、以下のような実績が紹介されています。

゛類似オーディエンス平均CVRは、他媒体のCVRと比べて5倍”
引用元:Facebook for business成功事例『Freee』(https://www.facebook.com/business/success/freee)
゛「類似オーディエンス」を活用したFacebook広告のCPAはリスティング広告に比べ70%減”
引用元:Facebook for business成功事例『P.G.C.D. Japan』(https://www.facebook.com/business/success/pgcd-japan)

絞り込み条件だけでは検索できない高確度なユーザーにリーチできるからこそ、実際に効果が出やすいのです。

類似オーディエンスの使い方

ステップ1.「似た人」の元となるデータを用意する

類似オーディエンスを作成するにあたっては、「似た人」の元となるデータが必要になります。まずはカスタムオーディエンスという機能を使って、元となるデータをFacebook内に作成しましょう。

(1)自社で保有している顧客リストを使う場合
メールアドレスや電話番号をFacebookにアップロードして、Facebookユーザーと照合します。漠然と「自社の顧客に似た人」というターゲットを集めるのであれば、一度にすべての顧客情報を読み込ませてもよいですが、より精度を高めるのであれば細かく分けることをおすすめします。属性で分けたり、優良顧客に絞ったリストを作成みてはいかがでしょうか。

具体的な方法についてはFacebook for business『カスタムオーディエンス』(https://www.facebook.com/business/a/online-sales/custom-audiences)をご参照ください。

(2)自社サイト訪問者リストを使う場合
自社のウェブサイトを訪問したユーザーの行動を追跡して、Facebook広告用のリストを作成します。自社サイトで購入や申し込みをした顧客ももちろんのこと、問合せをした見込み客や特定のページを閲覧した人など、様々なセグメントでリストを作ることが可能です。

具体的な方法については『除外も可能!自社サイトに訪問した人にFacebook上で広告を出す方法~カスタムオーディエンスを使ったリターゲティング広告~』で説明しています。

ステップ2.類似オーディエンスを作成する

カスタムオーディエンスを使って元となるリストの作成・蓄積をしたら、類似オーディエンスを作成していきます。広告管理画面から、メニューの「ツール」を開いて「オーディエンス」を選択しましょう。

「オーディエンスを選択」ボタンから「類似オーディエンス」を選びます。

ステップ1で作成した「元となるデータ」と「国」を選択しましょう。

「サイズ」を調整します。サイズが小さいほど元データに類似性が高いユーザーを抽出することができます。

「オーディエンスを作成」を押して完了です。「Lookalike (JP, ○%) – □□□」というオーディエンスが作成されます。○部分は先ほど選択したサイズ、□□□には元データ名が入ります。なお、Facebook側でユーザーを収集するのに時間がかかります。収集が完了したかどうかは、このオーディエンスの画面で確認が可能です。

ステップ3.広告に類似オーディエンスを設定する

広告作成時に「広告でリーチするオーディエンス」を設定する際、「カスタムオーディエンス」の欄で選択します。

あとは通常どおり広告を作成して出稿するだけです。

元データの切り分け方次第で可能性が広がる

この類似オーディエンスは、ステップ1.で用意する元データの切り分け方次第で可能性が広がります。属性や行動などの切り口でうまくセグメントし、様々な方向にターゲットを展開することができるのです。

他媒体の広告などの効果が頭打ちになった時の次の施策として、Facebook広告でリーチする層を広げてみてはいかがでしょうか。

ライター紹介

柴 佳織(Kaori Shiba)

企業のFacebookページのコンサルティングから、解析・運用支援などを行う。また、Facebookマーケティングのライターや講師も務めている。

本稿は、ソーシャルメディアマーケティングラボにて掲載された記事を転載したものです。