IDC Japanは9月16日に、国内レーザープリンタ市場に関する2015年第2四半期(4~6月期)の実績を発表した。発表によると、国内レーザープリンタ全体の出荷台数は、前年同期比2.2%減の16万4,000台だった。
2015年第2四半期の出荷台数は、2014年第2四半期の16万7,000台を割り込む結果となった。製品分野別に見ると、モノクロレーザープリンタの出荷台数は前年同期比2.4%減の11万5,000台、カラーレーザープリンタは同1.8%減の4万9,000台となった。カラーレーザープリンタの出荷台数減は、2014年第2四半期以来4四半期ぶりとのこと。
前年同期である2014年第2四半期は、2014年第1四半期にあった消費増税前の駆け込みが終了し、その反動が見られたという。そのような下押し要因の無い今四半期であったが、結果としては前年同期を上回らなかった。顧客のリプレース需要がレーザーMFPへ流れていることが主な要因だと、同社は分析している。
メーカー別の出荷台数シェアでは、キヤノンとリコーが大きなシェアを維持しており、この2社で国内市場の半分のシェアを占めている。両社にNEC、セイコーエプソン、沖データ、ブラザー工業、富士ゼロックスを合わせた上位7社で、国内レーザープリンタ市場の約90%のシェアを占めている。
IDC Japanのイメージング、プリンティング&ドキュメントソリューション リサーチマネージャーの坂田信之氏は「レーザープリンタはレーザーMFPと競合し、出荷台数の増加がそもそも見込みにくい。前四半期のレーザープリンタには大型案件の出荷があったが、今四半期はそのような目立った案件は無く、今後についてもそれほど大きな案件の存在は見えていない。そのため、2015年の国内レーザープリンタ市場は前年を下回る可能性がある」と分析している。