IDC Japanは9月15日、2015年第2四半期(4月~6月)の国内サーバ市場動向を発表した。これによると、同年同期の国内サーバ市場規模は1204億円で、前年同期から26.4%増となった一方、出荷台数は12万5000台で前年同期から6.5%の増加となった。

製品別では、x86サーバの出荷額は前年同期比で22.3%増加し、出荷台数は同6.9%増加。出荷額の増加要因としては、前年同期の消費税増税に伴う需要低迷に対する反動による出荷台数の増加に加え、平均単価の上昇があったという。

x86サーバの平均単価は、円安による部材コストの上昇を販売価格へ転嫁したことや、仮想化の導入によるオプションの増加によって上昇し、メインフレームでは大型機の出荷が好調で、前年同期比で大幅に出荷額が増加した。

また、RISCサーバではHPC(ハイパフォーマンス・コンピューティング)専用機の大型案件が市場を牽引し、前年同期から大幅に出荷額が増加した。一方、IA64サーバ、ビジネスサーバは大幅に出荷額が減少した。

ベンダー別出荷額では、NECが首位となった。同社はメインフレームでは金融向けの大型案件により大幅なプラス成長となり、x86サーバは2ケタのプラス成長だった。

第2位は富士通で、ビジネスサーバを除くすべての製品分野で出荷額が大幅なプラス成長だったほか、今期もRISCサーバでHPC専用機の大型案件があったという。

第3位はIBMで、メインフレームの新機種の出荷が好調だったほか、RISCサーバも大幅なプラス成長となった。

第4位はヒューレットパッカードでx86サーバーが大幅なプラス成長だった。第5位は日立製作所で、x86サーバとメインフレームが2ケタのプラス成長だった。

x86サーバ市場は出荷額が775億円、出荷台数は12万3000台となり、出荷台数は前年同期比で5四半期ぶりにプラス成長を確保したという。

2015年第2四半期 国内サーバー市場ベンダーシェア(出荷額) 資料:IDC Japan