ダイキン工業は9月10日、HFC-32単独冷媒を用いた空調機の製造や販売に関する93件の特許を先進国はじめ全世界に同日から無償開放することを決定したと発表した。同社は2011年に、新興国において同特許を無償開放しており、先進国でも一定の条件下で金銭の支払いが無くても利用できるようにしていた。
HFC-32冷媒は高エネルギー効率、安価、再生が容易といった特長をもつ。また、一般的に使用されているR-410A冷媒に比べて、地球温暖化係数(GWP)が3分の1であるため、R-410Aを全てHFC-32へ置き換えれば、転換しなかった場合と比較して、2030年におけるHFCによる温暖化影響をCO2換算値で最大24%削減することができるという。
同社は、「本特許を全世界で無償開放することで、HFC-32空調機の普及を後押しし、空調市場の成長・拡大を促すと同時に、地球温暖化抑制にも貢献したいと考えています。」とコメントしている。