日立製作所と日立産業制御ソリューションズは9月2日、目線カメラ付きヘッドマウントディスプレイと接写可能な点検カメラ、AR(Augmented Reality:拡張現実)技術を用いたクラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud/巡回・点検支援システム」の販売を開始した。

同サービスは、日立が2014年2月から販売しているクラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud」に機能をパッケージ化したもので、国内外の工場・プラントや水処理・交通施設などの社会インフラ事業者、建設会社向けに拡販していく。

クラウド型機器保守・設備管理サービス「Doctor Cloud/巡回・点検支援システム」の概要

同システムを導入することで、現場作業者は、作業ナビゲーションの確認をハンズフリーで行えるとともに、接写可能な点検カメラを活用して見えにくい部分も撮影・確認が可能になる。

国内外の複数拠点間で同時通信が行えることから、遠隔地からの効率的な作業指示を可能にする。

具体的には、現場作業者が機器・設備に貼付したマーカーを目線カメラで読み込むと、AR技術による作業ナビゲーションがヘッドマウントディスプレイ上に表示される。

目線カメラ付きヘッドマウントディスプレイ外観

作業スタッフは、目線を変えずに必要な情報を確認できるとともに、両手を使って作業を行えるので、現場作業の効率・安全性を向上し、これらの作業内容は、「Doctor Cloud」に組み込まれた設備管理ソフトと連動して記録・管理するとともに、ノウハウの蓄積を支援する。

また、接写可能な点検カメラは、これまでは死角となりやすかった機器や配管の裏側・隙間などの撮影を行いやすくし、点検作業や建設現場での確認作業などの効率が向上する。