資生堂は8月20日、本社機能のある汐留オフィスにて、首都直下地震発生を想定した防災訓練を行い、初めて「帰宅困難者受入れ訓練」を、9月1日の防災の日に実施すると発表した。
今回の訓練は、2015年3月に完成した同社独自の「帰宅困難者受入れマニュアル」の実効性検証を目的に、新橋駅周辺滞留者対策推進協議会の協力を得て、社外より帰宅困難者役の協力者を募って実施するという。役員や社員を対象にした「緊急対策本部訓練(年1回実施)」「安否確認訓練(年2回実施)」と、社外協力者を対象にした「帰宅困難者受入れ訓練(初実施)」を組み合わせた総合的な防災訓練となる。
同社は、大規模災害発生時に新橋・汐留周辺にとどまる帰宅困難者に対して、汐留オフィスの一部を一時滞在施設として提供し、地域の混乱防止に協力・貢献することを定めた「災害発生時における帰宅困難者の受入れ等に関する協力協定」を港区と締結しており、災害時には汐留オフィスに帰宅困難者を最大220名、最長3日間受入れ、毛布や水、食料などを提供するとしている。
今回の訓練では、「帰宅困難者受入れマニュアル」の実効性検証を主な目的とし、訓練を通じて明らかになった課題に対しては改善策を加え、防災対策の精度をさらに高めていくという。