米Microsoftは8月20日(現地時間)、検索サービスBingのナレッジグラフおよびアクショングラフのAPIを公開する計画を発表した。同社はまた、開発者やユーザーにナレッジグラフやアクショングラフの活用方法を示すためにAndroid用の「Bing Search」アプリを新APIに対応させ、Android端末においてアプリ内からBingのアシスタント機能を利用できるようにした。

アプリ内でナレッジグラフやアクショングラフを活用することで、Bingからのリッチデータを直接アプリに表示できるようになる。ユーザーは検索に移動することなく、アプリでやっていることに関連した情報カード(スナップショット)を確認でき、また様々なアクションをアプリ内で起こせる。例えばメッセージング・アプリなら、ユーザーがレストランを話題にした際に、そのレストランに関する情報のカードをアプリ内に表示し、予約サービスにもアクセスできるというような利用体験を実現できる。こうしたリッチな体験をアプリ内で提供することで、アプリ提供者はユーザーとの結びつきを強められる。

ナレッジグラフおよびアクショングラフのAPIの提供開始は今年秋を予定している。現在はAPIへのアクセスのリクエストを受け付けている段階だが、Android用のBing Searchアプリを使うことでBingスナップショットを活用するメリットを誰でも体験できる。

Bing SearchアプリのBingスナップショットの動作用件はAndroid 4.4以上で、現時点ではUS英語のみの提供になっている。利用するにはBing Searchアプリの最新版をインストールし、ガイドに従ってBingスナップショットを利用できるように設定する。アプリを使用しながらホームボタンを長押し、またはGoogle Nowを呼び出す操作を行うと、Bingがアプリの内容を読み込み、そしてアプリ上にBingの情報スナップショット・カードを表示する。例えば、YouTubeアプリで映画の予告編を見ながら、ホームボタンを長押しするとYouTubeアプリの上に映画の解説や監督・出演者の情報を記した情報カードが現れ、チケット販売サイトやストリーミングサービスにもアクセスできる。情報の関連性や利用できるアクションは別として、アプリ内で情報カードを提供する方法は、GoogleがAndroid 6.0で提供し始める「Now on Tap」に似ている。