インテリジェンスHITO総合研究所は8月7日、全国の働く女性1,025人を対象に女性の管理職意向について調査を実施し、「女性の異動経験と管理職意向の関係」に関する結果を公表した。調査対象は全国の25~44歳のメンバー層の女性1,025人、調査期間は2015年1月24~25日、インターネットによる調査となる。
全国の25~44歳で管理職経験のない女性 1,025人に、異動経験の有無について質問した結果、全体の7割が今まで一度も異動した経験がないという結果となった。
一方、これまでの異動経験と管理職意向の関係を見ると、異動経験がある人のほうが管理職意向が高いという結果に。
また、最も管理職意向のある人が多かったのは異動回数が2回で、それ以上異動を重ねると、むしろ管理職意向は弱まっているという結果となった。
管理職になりたい理由については、異動2回目のタイミングで「自分の影響範囲を広げたいから」「人材の育成・マネジメントをしたいから」という回答が増加。一方、管理職になりたくない理由については、異動2回目で「管理職という仕事に魅力を感じないから」「自分には向いていないと思うから」「責任が重くなるのが嫌だから」「役割に見合った収入が得られそうにないから」という回答が増加。
同社は、今回の調査結果をふまえて、生き生きと活躍する女性管理職を増やすには、まず女性社員の異動を特段計画してこなかった企業では、一度社員の声に耳を傾け、最適な配置のあり方を検討することを提案している。また、本調査結果のように、2回目の異動が管理職に対する意識の分かれ目になる傾向が高いようであれば、それまでに管理職に対する前向きな意識を醸成するために、異動させる部署や人間関係、仕事内容を丁寧に計画することも勧めている。